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知らないうちに労務リスクにさらされている会社とは?

1 自社で労務管理の判断をしている場合

1-1 やはり限界がある

社労士に依頼することなく、手続き等や労務管理の判断の全てを自社でやっていらっしゃる会社さまも多く存在します。

手続き等は、社労士であれ自社であれ、やることは同じですから、単に外部委託されるかどうかだけのご判断だと思いますが、労務管理の判断はそう簡単ではありません。

労務セミナーに参加したり、ネットでいろいろ調べたりしながら、労務管理をされていると思いますが、やはり限界があります。

1-2 労務は奥が深い

私は労務問題対応や予防の専門社労士としてこれまでやってきましたが、しみじみ感じますのは、労務の世界は本当に奥が深く、このレベルに達したら大丈夫というものがないなと、強く感じます。

働く方の年齢はどんどん若い方が増えていくわけで、その方たちの意識の変化をとらえていかねばなりません。

また、法律改正は当然として、裁判例も日々変化しています。

そのため、もうこれで大丈夫というのはないと思っているのです。

2 手続き・給与計算・助成金等がメインの顧問社労士がいるけど?

2-1 ご相談の会社さまの多くに手続き等の顧問社労士

私がご相談をお受けする会社さまの多くは、手続き等をされている顧問社労士の方がいらっしゃいます。

会社さまは顧問社労士に相談してきのだから問題はないはずと思われていることが多いようですが、私にご相談をいただく時点で、現状に何らかのご不安等があるのだと思います。

また、労務問題が発生してしまっていて、現在の顧問社労士では対応が不安だという場合も非常に多いです。

実際お話を伺い、社内の労務管理の状況が分かる資料や就業規則・賃金規程等を拝見すると、非常に心配になることがたくさん出てきます。

2-2 違いは危機感?

なぜこのようになってしまうかといいますと、一番は、危機感の違いなのだと思います。

私の場合、労務問題対応と予防しか業務としていないといっても過言ではなく、労務トラブルで苦しんでいる多くの会社さまを見てきましたし、助言・対応等をしてまいりました。

一般的な社労士業務がメインの場合、私が経験してきた事案に遭遇する確率も低いはずですし、ほとんど実務で対応したことがない場合も多いと思います。

そのため、私の危機感とその他の方の危機感にはおのずと開きがあり、結果として、労務トラブルへの予防策や対応策のレベルなどが危機感に応じたものになってしまうのだと思います。

3 労務関連のいろんな業者を思わず信じて

3-1 法的に結構間違っているケースもある

勤怠管理ソフトや助成金申請専門業者など、たくさんの労務関連ビジネスがあります。

何が良いとか悪いとかは別にして、TVのコマーシャルなどでも、まだ確定していない労基法改正案をもとにニーズ喚起をしていると思われるものも見受けられます。

その他にも、お客さまから勤怠ソフトを変えたいのでとご相談があり、ある有名企業の勤怠ソフトの内容説明を担当者から直接聞いたことがありますが、労基法の内容をあまり知らずに言っていることが結構多いです。

会社さまや給与計算をする社労士は、その勤怠ソフトを前提に労務管理や給与計算をしますから、もし労務トラブルになったとき、少なからず問題が表面化する可能性があります。

3-2 業者選びも油断なく

大手の業者であれば間違いの度合いも低いかもしれませんが、名前もよく知らない業者は要注意です。

その場限りの営業であれば、なおさらです。

厳しい労基法やその他労働法規にさらされるのは、会社さまであり経営者の方です。

労務関連業者に依頼をされる際は、上記のようなリスクの可能性を十分認識していただきたいと思います。

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