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降職

「降職」について述べたいと思います。

お客さまからご質問をいただき、その内容を改めて考えたとき、なるべくシンプルな考え方で実務でも運用しやすい方が良いと、社労士としてのキャリアを重ねるごとに感じており、今回取り上げます「降職」も、まさにその一例です。

 

■1 降職とは

職位を引き下げたり、役職を解任することを意味します。

降職には、人事権行使としての降職と、懲戒処分としての降職があります。

これまで、私の就業規則のひな型は、両方を規定していました。

しかし、お客さまからのご質問で再考したとき、シンプルに、人事権行使としての降職だけにしようと決めました。

 

■2 懲戒処分としての降職

懲戒事由に該当しないと、懲戒処分としての降職はできません。

そうしますと、懲戒処分としての降職を実施する場面は、非常に限られてくると思います。

例えば、課長として、会社のルールには違反しないけれど、能力は足りないという場合、単純には懲戒事由に該当しないでしょうから、降職が困難になります。

 

■3 人事権行使としての降職

懲戒処分と違い、こちらの場合は、就業規則に根拠規定は不要で、労働契約にそもそも含まれているものになります。

しかし、あった方がわかりやすいですから、私は規定しています。

役職者としての能力不足を理由に降職するには、懲戒処分での降職では困難ですが、正当な人事権行使での降職なら可能です(能力不足の程度にもよりますが)。

 

■4 降職する際の手続き

人事権行使の降職により、職位を引き下げる、または役職を解任する場合、同意書ではなく、通知書(辞令等)で対応します。

 

■5 降職した後の賃金

降職による賃金減額については、役職手当が減額または0円になる範囲(役職に応じた額)とします。

この場合、賃金規程に各役職に対する役職手当の額が明記されていれば、同意書は不要と考えます。

 

一方、役職手当分を超える賃金減額(例:基本給も下げる)は難しいです。

この場合、本人の同意は必須ですし、同意があっても真の同意と言えるかという問題もあります。

 

■6 大幅な降職

部長から平社員などの大幅な降職は、非常にリスクを伴うと思いますので、お勧めはしません。

やはり、いきなり部長から平社員は、やりすぎかと思います。

労務管理全般において、「いきなり」は原則避けていただき、「徐々に・順番に」という方が良いと思います。

 

■7 最後に

降職は、懲戒処分として実施するには困難な面がありますし、人事権行使の降職との違いを正しく理解するのも面倒です。

そのため私は、「人事権行使の降職だけ」の方が、シンプルで運用もしやすくて良いと判断した次第です。

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