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残業代請求の今後予測される事態
1 請求する機会の増加
過日、「司法書士は借金140万円まで 債務整理、最高裁が初判断」という見出しの新聞報道がありました。
すぐに、「司法書士のこれまでやってきた仕事が減少=残業代請求が増加する」と頭をよぎります。
もうすでに、残業代請求をしている司法書士も存在します。
弁護士の残業代請求のネット広告は、ものすごい数です。
今後、弁護士・司法書士を通じて残業代請求がされるケースが多くなると、容易に想像できます。
以前からお客様にはご案内させていただいているとおりなのですが、平成25年までに導入された定額残業手当制度(以下「旧定額残業手当制度」といいます)は、現在、裁判で敗訴が続いています。
私のお客様がこの論点で訴えられたことはありませんが、世の中の旧定額残業手当制度は軒並み敗訴です。
非常に残念ですが、良くなる傾向が一つもみられません。
2 事前の対策が重要
旧定額残業手当制度が裁判で敗訴になるということは、労働者に弁護士がついて残業代請求をされると、旧定額残業手当制度の残業代相当分の〇〇手当に1円も残業代が含まれておらず、全額基準内賃金(残業代計算の基礎賃金)になる。
残業代単価が跳ね上がり、かつ、1円も残業代が支払われていないことになるため、未払い残業代が2年分で高額になる。
集団訴訟を起こされたら、桁外れの高額訴訟になる。
このようになる可能性が非常に高くなってしまいます。
そのため、
旧定額残業手当制度から新定額残業手当制度への移行を、是非ご検討ください。
私が作成した賃金規程をお持ちで、かつ、顧問契約をしていただいているお客様には、無料で移行の手続をさせていただきます。
と申し上げてまいりました。
もし、旧定額残業手当制度が最高裁で敗訴確定となれば、新制度への移行に同意しない(=自分に有利な残業代請求の権利を手放さない)従業員は必ず出てくると思います。
従業員の多数が同意しなければ、制度移行自体もできなくなる可能性が極めて高くなります。
そうなる前に、対策しておくのが非常に大切です。
後手後手になる前に、お早めにご相談ください。