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労働法と労働行政の本質
労働法と労働行政の本質について、簡潔に述べたいと思います。
まず「労働法」という言葉ですが、その名のついた一つの法律があるわけではありません。
労働問題に関するたくさんの法律をまとめて、労働法と呼んでいます。
労働基準法や最低賃金法、労働安全衛生法などが代表格です。
労働行政とは、労働基準監督署や労働局などで、やはり労基署が代表格です。
労働法は、労働者の「雇用」と「賃金」、「安全」と「健康」について規制し、労働行政は、指導・勧告・企業名公表、最終的には刑事訴追等をもって、その法規制の実現を担保しています。
法律が規制している上記の4つのキーワードは、使用者が最も意識するべき事項になります。
まず、民事上(労働契約上・労使間で)、とにかく大事です。
また、当然ですが、労働行政からもみられています。
労使間で、上記4つのキーワードについてすれ違いが生じれば、必然的に紛争が発生するリスクが高くなります。
例えば、
「雇用」であれば、「退職・解雇・雇止め」
「賃金」であれば、「賃金変更(賃下げ・手当カットなど)」
「安全」であれば、「事業場での労災事故防止策」
「健康」であれば、「過労防止」
などが、まずぱっと頭に浮かびます。
使用者として労使紛争を未然に防止するには、上記4つのキーワードをまずは重要視していただく必要があります。
しかし、常に相手(労働者や元労働者)がいることですので、最善を尽くしても完全には防ぎきれません。
労基署は、例えば、36協定の限度時間数をみながら、どの企業を指導するかなどを考えています。
長時間労働の抑制が、労働者の「健康確保」につながると強く認識しています。
労働行政の観点を知るにも、やはり上記の4つのキーワードは大事なのです。
労務に関して、何かありましたら、いつでもご相談ください。
予防できるものはどんどん予防していただき、解決すべき問題は小さいうちにどんどん解決していきましょう。