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50歳前後の労務問題の傾向など
1. 50歳前後の方は、もめやすいご自身の事情が多い
20代30代は、家庭環境等ご本人の背景にある事情が、50歳前後に比べ少ない場合が多いです。
しかし、50歳前後となると、次のようないろんな事情があります。
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住宅ローンの返済中
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いくら人手不足の時代とはいえ、簡単に転職できる年齢ではない
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体力的に衰えが出て、健康面でもいろいろと抱えている場合が多い
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家庭がうまくいっていない
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素直に人の意見を受け入れる気持ちになれない
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これまでの経験を基にした価値観から抜け出せない、などなど
2. 50歳前後の方は、会社を簡単に離職できない事情があるからもめやすい
上記1のような事情があれば、当然ながら、何とか会社を辞めずに在籍するという判断をする場合が多いです。
しかし、問題行動を起こしたり、能力不足であったり、協調性も欠けていたり、自分より若い上司のいうことを聞かないなど、その方の「癖」のようなものが、どうしても改まらないケースが多いです。
では、簡単に解雇できるかと言いますと、そうではないのは、皆様すでによくご存知の通りです。
ではどうするか。
会社としては、やるべきことをやり、それでも改まらない場合は、雇用契約の解消に向けた話し合いをせざるを得ません。
3. 50歳前後の方のご相談は気を使う
言葉が不適切かもしれませんが、ご本人にとっては、今の会社以外に、待遇を維持したままの転職先を見つけるのは難しく、「現状維持での行き場」がないことが多いです。
そのため、20代30代に比べ、次の人生を選択する幅が狭く、「今の会社に在籍する」というお気持ちが強いです。
しかし、よろしくない行動等は改まらない場合が多いのです。
そういうケースが多い中、会社が当該従業員への対応を間違えると、変な方向に行ったりします。
在籍しながら、いろんな外部の相談先に駆け込むわけです。
(どこかに駆け込まなくても、ご本人が労働法に詳しい場合もあります。)
また、家に帰っても、本人にとっての苦しい胸の内を、家族にも相談できていないかもしれません。
もしそうであれば、なおさら外部へ相談に行く可能性が高くなると思います。
従いまして、50歳前後の従業員に関するご相談は、若い世代に比べ、気を使います。
ただ、20代30代と違うところは、何を考えているか予想がしやすいです。
昭和生まれ、ど真ん中ですから。
4. おわりに
50歳前後であっても、あわない会社に在籍し続けるのは、会社にとってもご本人にとっても不幸です。
できれば、本人が希望する次の仕事人生があればベターですが、それがない場合は、お互いにそれなりの判断をせざるを得ません。
今回のテーマからはそれますが、日本において、雇用の流動化政策を推し進めるべきだと感じます。
日本の雇用関係は、かなり硬直的です。
何歳であってもチャンスがそれなりにあり、勇気と努力でいくらでも仕事人生を切り開いていける世の中になってほしいなと、個人的には思っています。